夏と秋の間で・甲

「おっかしいな･･･。この前、奈津も絶対そうだって言っていたのに･･･。」



　大場さんが？



「え？そうなの？」



　早月さんの勘違い発言には、大方予想通りだったが、大場さんがそう思っているコトは、内心はかなりのショックだった。



　まさか、大場さんがそんな勘違いしているなんて･･･。



「最近、奈津と仲いいんでしょ？」



「え？まぁね･･･。」



　そりゃ、いつの間にか、大場さんの恋愛相談役だしなぁ～･･･。



「んじゃ、間違いないと思っていたのに･･･あの子の目利きもあてにならないもんだ。」



　何かに1人納得する早月なのは。



　その後、二人で今日の授業やら、最近女子の中で流行っていることなど、色々なコトを話したが、望巳にしてみれば、大場さんが誤解しているという事実が大きすぎて、学校に着く頃にはそれ以外の話題は頭に残っていなかった･･･。



それから一週間後、早月さんの家の前には、新たにクラウンが止まるようになるのだが、それはまた別の話である････。