イヴァンは、目を疑った。




 辿りついた先には、シャチとクジラを合わせたみたいな巨大魚がいた。その背には、人ではない、何かが乗っている。



 容姿は確かに人だろう。だが、耳がなく、変わりに鰓がついていた。それに、足はヒレ、体の至る箇所に鱗がついている。人の肌に、シールみたいに張り付いた鱗だから、気味が悪い。



 近くまで泳いでみると、歯が牙みたいにとがっていることがわかる。