わかった。何故、父がデインに協力を頼んだ理由が。 彼こそが、アランに最も近づいた魔法使いだったからだ…!! 「君の父さんは、本当にいい人だった」 デインが、立ち上がり、竜の頭の近くまで移動した。 「!!」 デインの後ろにあった水晶の柱の中に、父がいた。 「これは水晶竜の意思だ。君の父さんは、未来永劫、ここで眠り続けるだろうね」 ルナは、涙をこらえ、デインを見据えた。 「竜の杖を、譲ってください」