明るい窓辺のテーブルに、広げられた参考書に、ノート。

 シャープペンを動かす、かりかりとした感触。

 差し込む光が白く、しんとした気分になった。

「珍しいですね、お勉強なんて」

 コーヒーを運んできた穂波が、わざとらしくノートを覗き込む。

「かもね」

 確かに、この変わり身には自分でも違和感がある。

 とりあえず笑っておいた。