一か月半ぶりの地学準備室は、相変わらずの荒れっぷり。

 『適当にそのへんからタオル拾って』の、『そのへん』ってどこだよ!? と悪態のひとつもつきたくなる。

 ようやく積み重なったタオルを見つけたものの、どれも得体のしれない染みがついている。

 なんとか綺麗そうなタオルをサルベージして、やけくそでがしがしアタマを拭いた。

「それ、穂波の」

 にやついた辻のセリフで、手が止まる。