冬の向日葵

家族ぐるみで仲のいい昴と私は
小さい頃からずっと一緒にいた。
お互い兄弟姉妹はいなかったけど
遊び相手には困らなかった。
何をするにも隣には昴がいた。

しかし子供は大きくなる。

いつの間にか男女の区別ができ、
私たちの周りの男子と女子が
交わって遊ぶことは少なくなった。
その流れにのるように、
私と昴の間にも距離がうまれた。

だけど母親同士の交流は
相変わらず盛んで、
しょっちゅう食卓には
昴の話題が出ていたし
私自身はたいして
距離を感じてはいなかった。

きっと昴もそうだったのだろう。

先程から二人の間に流れる空間に
距離を感じさせるものは何もない。
小さい頃と同じ。
何も変わっていはなかった。