テキ屋・・・・

「分からないです・・・」

「んーじゃあ
お祭りとかでさー
綿菓子とかリンゴ飴とか買った事は?」

「もちろん ありますけど・・
あっ!出店の事ですか?」

「出店?あぁー そういえば
そういう呼び方してる人もいるね。
そうそう、その出店だよ」

「でも、今の時期
お祭りしてるんですか?」

「はい!?あはははははっ
そかそか、ははは
うんうん、俺の説明が悪かったわー
お祭りだけじゃなくて
俺の場合 一年中なんだよ。」

「一年中・・・?
え?何を売ってるんですか?」

「まぁ、季節によって変わるんだけど
綿菓子も、リンゴ飴も
あと、カキ氷とか、おもちゃとか
クレープとかね。」

「今は・・・?」

「今はねー クレープと風船売ってるよ」

「何か 想像つかない・・」

「ははは 想像つかないか~
今度 遊びおいでよ。
おごってあげるよ」


「あ、うん・・・」


「・・・で、
家に帰らなくてもいいの?」


「あー・・・・うん・・・
分かってるんだけど・・」

このまま ここにいても
何も変わらないし
何も解決しない事は
嫌ってほど分かってるんだけど・・・


「まぁ、そんな焦らないでも
晩飯でも食べて考えればね。
俺が 特製焼きそば作ってやるから
腹すかして待っててよ。
んじゃ・・・買い物行ってくるから
留守番よろしく」

「え?あ・・でも、そんな格好じゃ
風邪・・・」

「ん?平気平気
なんとかは風邪ひかないって言うでしょ?」

そう言うと
外に出て行ってしまった・・・

なんとかは風邪ひかないって・・
そういう問題じゃない気するんだけど・・・