出て行ってから 2時間弱経った時
ようやく輝樹が帰ってきた。

サキさんの香水の匂いを
服に染み込ませて・・・。


「おかえり」

「まだ起きてたのか?」

「うん」

サキさんの用事

何だった?

その一言が聞けない。

それに・・・

聞いて答えるようなら
きっと、
輝樹は 外になんて
出て行かなかっただろうし・・


「・・・明日」

気まずそうに
輝樹が 話を切り出した。

「ん?明日?」

「ちょっと仕事終わって
そんまま・・・
用事済ませねぇと・・・
帰るの 夜中になるかもしれねぇから
そんまま先に寝とけ」

「用事・・・?」

「あぁ、夜飯も食ってくっから」