ナンパ男との恋 社会人編


・・・見つからない。

ウロウロと スロットコーナーをグルグル回っていると
後から 腕を掴まれ
輝樹かと思い
普通に振り返ると

そこには 知らない男が2人・・・

思わず 後ずさりして
振り払おうとするけれど
離れない・・・。


「一緒に遊ばないー?」

うるさい店内のおかげで
その男の顔が
驚くほど近い距離にくる。


「いえ、すいません」


思い切り その手を振り払い
走りながら 再び
輝樹の姿を探すと

自販機前のベンチに座る
輝樹の姿を
ようやく見つけた。

その隣には
さっきトイレで見た
女の子達が座り
輝樹に話しかけているけれど・・

何だか・・・・

輝樹と出会った頃を
ふと思い出してしまう光景だ。

あの時は
大人なお姉さんだったっけ・・・

そのまま輝樹の方を見ていると
ようやく 私の存在に気づいた輝樹が
不機嫌な様子で
足早に 私の方へ歩いてくる。

な、何か怒ってる・・・気が・・

と思ったら

「お姉さん、遊ぼ?」

「きゃっ!?」

耳元からの声に
思わず耳を押さえた。

ゆっくり振り向くと


さっきの 男が 
ニヤニヤしながら
私の背後に 
ピタッと張り付くように
立っていた。