「ケガ・・・痛くない?」

「え?あ・・・・」

すっかり忘れてた・・・・


「全然!忘れちゃってたもん。あはは・・」


「消毒しとかないと・・・」


「うん、家に帰ったら
バンソーコ貼っとくよ」


「・・・・もう帰るの?」


「うん、たまには
掃除しなくちゃいけないしね。」


「そっか・・・離れたくないけど
仕方ないもんね。」


えぇっと・・・
返す言葉が 見当たらない・・



「あっ!番号!
お嬢の番号教えてよ?」


番号・・・でも・・・

好きって言ってくれてる人に
番号を教えるという事は
生半端な気持ちじゃ教えちゃいけないわけで・・・



「ご、ごめんなさい・・・」


ちゃんと、言っておかなきゃ・・・


「何が・・?」


「私、輝樹しか・・・
輝樹の事しか考えられないの」


「知ってるよ?」


「へ・・・!?」

下げた頭を
思わず上げてしまった。