「ありがとう、健二くん・・」
「あ、うん・・・
じゃあ・・・」
そう言うと
車に戻って行った。
「何か せっかくのデートが
台無しになっちゃったね。」
「そんな事ないよ。
楽しかったし
気晴らしになったもん。」
「ほんとに?」
「うん?だって
あのまま一人で帰ってたら
今頃 布団に包まって
グダグダ悩んで落ち込んで
どうしようもなかったと思うしね」
「そっか、じゃあ
良かった。
あーでも、
俺が さっき言った事は本気なんで?」
「ん?」
さっき言った事って・・・
もしかして・・
「お嬢の事好きだから?」
まっすぐ そう言われると
目を合わしたらいけないような気がしてきて・・
とっさにそらしてしまった。



