院長から正樹くんに

「しばらく 裏方に回って」

なんて事になり、

正樹くんは 大きくため息をつき

「はいはい、分かってます」

そう言うと
去川さんの作業部屋のヘルプへと回った。


そんな てんやわんやの一日が ようやく終わり
家路につくと


「おっ、おつかれー」


お風呂上りの
半裸状態の輝樹が
髪を拭きながら
玄関に出てきた。


「あーもう!最悪!」


思わず そんな状態の輝樹に
体当たりするように
思い切り抱きついた。

「あっぶねー・・・
いきなり何だよ、何怒ってんだ?」


「何って、何って
輝樹が何してんの!」


「は?俺?」


「何、あれ?」


「あれって?」


「何でテレビなんか出てんの?」


「テレビ?あ・・・あー・・・
いつ放送だっけな・・
観たんか?」


「観た・・・・」


「で、テレビ出たって事に怒ってんのか?」


「・・・分かんない」


「は?何だそれ
はははは 意味わかんねぇー」


「笑い事じゃないし」