「だな、意味分かんねぇな・・
なるべく早く終わらせて
帰るから 良い子で待ってろよ?」

「良い子って
子供じゃないんだから・・」


「ガキは まだ言う事聞くけど
春菜の場合 聞かねぇけどな?」


「それ どういう意味よ・・・」


「ははは、まぁ・・
要するに おとなしくしとけって事。
俺がいねぇ時に限って
変な事すんじゃん。
だから、今回くらい
おとなしくしとけよ?」


「分かってるもん・・・
輝樹だって・・・」


「あー?」


「手出したり、手出されたりしないでよ・・・」


「手出されたりって
俺、一応 男なんだけど?
さすがに 女に押し倒されねぇだろ?ははは」


「とか何とか言って
泣かれたり、抱きつかれたりすると 弱いくせに・・・」


「・・・それは
そういうわけじゃねぇけど・・」


輝樹にも自覚があるのか
珍しく 言い返されない。


「まぁ・・・また明日電話するわ。
終わるの遅かったら
無理かもしれねぇけど・・・
じゃあ・・・またな。」


「あ、うん・・・・
おやすみなさい」


変な事 言わなければ良かった。


なんて、自分で言った言葉を思い返しながら 後悔ばかりしてる。