そう思いながらも
寂しさを誤魔化すように
テレビをつけ
輝樹が準備してくれていた
サンドイッチを口に運んでいく。

ちゃんと食べて

全部食べた!って

電話で言うんだから。


早く 声が聞きたい。


いつでも携帯がとれるように
お風呂に入る時も
すぐとれる位置に置き、
歯磨きする時にだって
肌身離さず持ち・・・


寝る時だって
頭の横に置いて・・・

電波がちゃんと入ってるか
チェックまでして・・・

メールを送ってみようかと
途中まで文章を打ってみるけれど
輝樹がメールしないのを
知ってて メールいれたら
どう思うだろうと
また臆病になり・・・

一晩中 携帯を気にしすぎて
ろくに眠れないまま

結局、その日

輝樹から電話がくる事は
なかった。