無さそうだけど。
チャララ~
そんなときいきなり、
あたしの携帯の着信音が鳴り響いた。
ディスプレイを確認すると
『お兄ちゃん』
「なぜ?」
「なにが?」
「なんかお兄ちゃんから電話かかって
きてる。ごめん、ちょっとでるね。
もしもし?」
あたしは通話ボタンを耳にあて
電話にでた。
電話の向こうからは
「もっしもーし♪遊くんだよー」
ありえないほどハイテンションな声が
返ってきた。
しかもお兄ちゃんじゃないし。
優良は漏れた声から色々察して
笑いをこらえているようだった。
笑い事じゃないぞ!?
あたしはアクションでそう伝える。
そしたら謝るポーズが返ってきた。
そんなことをしてたら電話のことを
忘れていた。
「翠ちゃん?」


