気づいたら、
そんな言葉を自然と言っていた。
その言葉を言った瞬間、目の前に手を
差し出された。
「改めて初めまして、翠ちゃん・・・
よろしくね」
…ドキッ。
このとき、初めて茅速さんの笑顔を
見てドキッとした。
すぐにはなんでこんな気持ちになったり
するのか分からなかった。
だけど後から、
これが恋なんだと・・・
あたしは茅速さんを好きになった。
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何年経ってもあたしの気持ちは
変わらない。
だけど、
状況もまったく変わってない。
まあ、
進展なんてあるはずがないんだけど。
「翠ちゃーん?帰っていいわよー?」
「あっ、はーい」
あたしは茅速さんを少し見た。
今日はどうやら、
終わりが違うみたいだった。