それがまさかおつかいのメールだった
なんて・・・見なくてよかった。


「ごめんごめん、メール確認してなかった
よ~」

「なんだその棒読みは!?」

「いや、どっからどうみても上手い演技
してるじゃんあたし」


あ、しまったあたしとしたことが・・・
口が滑ってしまった。


「演技なのかよ!」

「近い近いっ」


ニヤニヤしながらちょっと怒りながら
近づくお兄ちゃん。

怖いよあんたまじで。


でもこの人がなぜかモテるって言うん
だからもっと怖い。



「聖、翠ちゃん帰って来た?」

「ああ、ち・・・ぐえっ!」

「茅速(チハヤ)さーん♡」



楽しみにしていた人の声が聞こえ、
あたしはお兄ちゃんを押しのけた。


「おかえり、翠ちゃん」