――――……。 「はぁ……」 私は本日何度目かのため息をついていた。 「もう14回目なんだけど」 真紀ちゃんが呆れるほど私がため息をつく理由。 それは一年の内で乙女が一番輝く行事 "バレンタイン"のことだ。 「……で、なんで優ちゃんは悩んでるの? 桜君にバレンタインあげるんじゃないの?」