人の話を遮るなと思いつつ、教卓に向かう。
呼ばれた相手は、隣のクラスの岩手くん。
つれてこられたのは人気のない階段の踊り場。
人気がないといえど、人はいる。
「俺、藤原さんが好きです。付き合ってください!!」
は?出たよ、こういうやつ。
自信満々なんでしょ。フられる訳ないと思ってるんでしょ。
でなきゃ、こんな人がいるところで告白なんてするわけないじゃん。
さて、なんて断ろうかな。
優しく冷たく。
私のモットー通りにいこう。
「ごめんね。私、あまりあなたに興味ないの。…あっ、なんか変な風に言っちゃったな。ごめんなさい。」
私の演技のうまさは、生まれつき。

