――逃げなくては
本能がそう告げた。
赤髪と合わせていた視線を切り、左手のドアから部室を飛び出す。
親友を助けなかったのは薄情という訳では決してなく、己を犠牲にし親友を助けようとする彼の行動に感極まりその涙を見られたくなかったからだ。
彼の口の形がタスケロに見えなくもなかったのは内緒の話。
ドアに手を掛け
本能がそう告げた。
赤髪と合わせていた視線を切り、左手のドアから部室を飛び出す。
親友を助けなかったのは薄情という訳では決してなく、己を犠牲にし親友を助けようとする彼の行動に感極まりその涙を見られたくなかったからだ。
彼の口の形がタスケロに見えなくもなかったのは内緒の話。
ドアに手を掛け

