逡巡の中で、聞き覚えのある音を聞いた。
靴底がリノリウムを弾く音だ。少しずつ近づいてくるその音が死刑台を上がっていく感覚にさせる。
そして一段一段確実に死に近づき、絞首刑。
不安定になって、背後の壁と床に呑みこまれて――このまま世界と融和してしまいたい。
結局は逃げたいのだ。
この高い音は自分を苦しみから逃がしてくれる救世主だ。音が止まり、
ドアが開いた。
靴底がリノリウムを弾く音だ。少しずつ近づいてくるその音が死刑台を上がっていく感覚にさせる。
そして一段一段確実に死に近づき、絞首刑。
不安定になって、背後の壁と床に呑みこまれて――このまま世界と融和してしまいたい。
結局は逃げたいのだ。
この高い音は自分を苦しみから逃がしてくれる救世主だ。音が止まり、
ドアが開いた。

