襲いくる色気に狂うことなく虎子と相対する男子生徒は、視線を窓の向こうに向けていた。

品行方正で文武両道。

何事もそつなくこなす彼は、導 青嵐(しるべ せいらん)。

あの世界有数の大企業導グループの子息だ。

欲しいものを望むままに与えられる環境にありながら、青嵐は努力家で誰にでも優しいその性格から学園では【セイ様】と呼ばれ王子様的扱いを受けている。

そんな青嵐とお色気ムンムン教師虎子の向き合いは中々にハレンチであり、暇な生徒たちの好奇心を刺激したが虎子が恐いので生徒たちは今日も速やかに寄り道なく帰宅していく。