- 蒼side - 水野は、準備が出来て、先に廊下で待っていた。 俺も、早くレンズ越しに見える新しい世界を撮りに行きたくて、急いで廊下に向かおうとした。 でも、教室のドアに手をかけた時、俺は思い出した。 後ろに座っている部長の姿を思い浮かべ、そのまま指先に少し力を入れる。 ドアを顔が出るくらいまでスライドさせ、覗き込むと、いつも通りの水野がいた。 写真にはいつも以上に目を輝かせる、部活の時の水野が。