「ごめんなさい」
また謝る。

「謝ったからって勉強は進まないよ」
分かっている。

だけど

はぁ~

溜め息を付く瀬尾先生を見る。


「こっち来て」
ソファーに座るように手招きされる。

瀬尾先生の横に座る。

「どうした?大したアドバイスは出来ないかもしれないけど、話くらい聞くよ」

「慎也のことで…」
今日あったことを話した。


「ん…慎也くんの恋か…病人の慎也くんにとっては辛いことだよね」
瀬尾先生が私のほうに体を向ける。

「それと慎也くんの寿命を俺は知らないけど、伝えるかどうかはもし自分だったら…と考えてみたら?俺だったら残り時間が少ないのならどれくらいなのか知りたいし、それまでやりたいことをやって、後悔しないようにしたいかな」


私だったら?