「お待たせ」
賢人が隣りに座った。

息がハアハアしている。
急いだのかな。

「そんなに急がなくても良かったのに」
持っていたペットボトルを渡す。

一口飲んで、息を落ち着かせた。

「早く真那と一緒にいたかったから」
私の手に手を重ねた。


「さて!お嬢さま。これからどうしましょうか?」

「ん~」

「このまま家に帰る?どこか行きたいとこある?それとも…うちに来る?今日誰もいないから何でも出来るよ」
ニヤリと賢人は笑った。

「何でも?」

「恋人らしいことする?」



私たちは顔を見合わせて笑った。


手を繋いで、大学を出た。




‥end‥