彼が、恋をしない理由。


「お~!いたいた!凌ちゃん、彩葉ちゃん、こっち!」

教室に着くと、奏くんが私たちを手招きして呼んでいた。
凌と私は、奏くんのほうへ向かった。








「・・・・蓮」









奏くんの隣にいたのは蓮だった。
かなり身長が伸びて、顔が少し大人っぽくなった。

『あの頃』の蓮とは比べ物にならないくらいカッコよくなってて。

私の胸はドキドキと大きな音を立て始めた。



「なに?2人は知り合いなん?」

「幼なじみ・・・・でした」

「『でした』ってなんで過去形?」

ぐさ

奏くんの地味な言葉が、地味に胸に刺さった。


「奏。女には、いろいろあるの」

凌が察してくれて、フォロー。
蓮は、外を見たままだった。