彼が、恋をしない理由。


私もさすがに頭にきた。

「ねぇ、いい加減にして」

涙で潤む目で、必死に奏くんを睨みつける。
それでも奏くんはしらばっくれたように、ハンっ、とまた鼻で笑った。

「俺のこと、誘ってんの?」

「違うってのっ!!!!」

ぷちん。。

ついにキレた。
奏くんの手が緩んだその時に、私の手を奏くんの頬めがけて振りかぶった。

ぱちんっ!!

乾いた音が響く。

「何があったのか知らないけど、私を使って傷を癒すのやめてくれない!?」

涙目で、全然説得力ないけど、全部の力を振り絞った。