私は、由斗の夢を奪ってしまいそうで、身体が震えた。

夏なのに。

風邪も引いてないのに、身体が。



「……由斗……」



「――信じるしか、出来ないな」



兄貴に肩を叩かれ、由斗の投球を見守る事に。

早くチェンジになれば、代打を出させて、休ませて貰えば良い。



「勝って、スカウトされて…」



由斗の夢、叶えさせたい。

立派な夢を、夢なままにさせないで欲しい。