キミと一緒に。【完】

「後輩が、先輩に挨拶しに来てはダメですか?」



「別に」



兄貴に聞かれたくない事を言われそうな気がして、部屋を出た。

自販機のある場所へ行き、ベンチに腰を下ろせば、直江さんも隣に座った。



「由斗先輩、ついにラストですね」



「そうだね」



由斗の話をする為に、私の所へ来たのだろうか。

私が知らない話をする為に。

部活動中は、キツい性格の加菜恵と居るから、近付いて来ないしね。