キミと一緒に。【完】

すると加菜恵の目からは涙が溢れ落ちた。



「けど、こうなる時も必要なんじゃないか?離れて、お互いを想う時間も」



「そんなの要らない…っ!私には…っ…――」



「じゃあ、あいつに夢を捨てて貰え。で、お前も夢を捨てろ」



「……」



由斗からの提案は、加菜恵に首を振らせた。

キツいようで、現実を見させる為には、良い事かも知れない。

私は、由斗の夢が叶うんだとばかり思ってて、寂しいなんて考えてもなかったけど。