「なれるよ、加菜恵なら」



「けど、問題は親よねー…」



腕を組み、考え込む加菜恵。

散らばって置かれた机の一つに、軽く腰を掛けると、バタバタと足音が聞こえた。

ーーバン…ッ



「――…っ!?;;」



「ここに居たのかよ、ハァ…ハァ……」



現れた倉元は、息を乱してる。

床に転がりながら、加菜恵に近付いて行く。

次は倉元に話させよう。

…頑張れ、加菜恵。

私は静かに、部屋を出た。