携帯だけを持ち、家を飛び出した。 向かうは由斗の家。 泣きっ面で街中を走り抜け、回りの人が振り返ろうとも関係ない。 会いたいから、行く。 前向きな彼氏に対して、いつまでも後ろ向きな彼女ではダメ。 一緒に前を向いてくれる、優しい由斗。 愛する人を信じないで、何を信じて生きるの? もう、これ以上の後悔は止めないと。 好きな気持ち、大切にしたい。