自宅に戻ると、夕方の仕事を休んだらしい母親が待って居た。

良太郎さんは、利用者さんの送りが済み次第、来るんだとか。



「慎吾君、忙しいのにごめんなさいね。あの人のせいで」



「いえ、それは別に。ただ、お義母さんにお願いがあって来ました」



「私に?取り敢えず、どうぞ座って」



私たちにお茶を淹れてくれた母親は、「良太郎さんとの結婚を辞めて下さい」と、言われると思ってたらしく、あんぐり顔になった。