「花音?」



「はい…」



最後に私を呼ばれて、思わず背筋が伸びた。



「お母さん、貴方に一番、感謝してるわ。成績上位を保ちながら、家事の手を抜かなくて、家を守ってくれて…ありがとう……。お母さんは、花音を見て、今日まで頑張れたのよ…?」



「うん…っ…」



お姉ちゃんだけじゃなく、母親にまで“ありがとう”と言われ、これまで家事を頑張って来た自分に誇りを持てた。