キミと一緒に。【完】

「真夜。姉ちゃんは鈍感だから、意味わかってないよ」



「私は鈍感じゃない!」



「なら、自分が“学校1の美人”て騒がれてるの知ってる?」



「騒がれてない」



「ほら、鈍感だろ?」



さっきから“鈍感”て、耳にタコが出来たらどうしてくれるんだ。

騒がれてたら、私だって気付くもの。

知らなかったんだから、そんな話は嘘だね。

私は「泥棒にならないでね?」と、新太に声を掛けながら、コーラの入ったコップを渡した。