「彼氏ねぇ。居ないじゃん?」



「あそこだから」



私は滑り終えた由斗を指を差し、加菜恵の腕を引いた。

一歩、足を踏み出し、由斗の元へ行こうとする。



「良いじゃんか。遊ぼうぜ?」



なのに、私の肩に触れてた男が行き先を塞ぎ、止められた。

ウザいんだよね、こういうの。

無駄に迫って来る男って面倒。

私は溜め息を吐き、目の前に立つ男の向こう脛を蹴飛ばした。