「ストライク!」



倉元が立ち上がり、叫ぶ。

由斗はにこやかに微笑み、満足したようにマウンドを降りた。

私は由斗に駆け寄り、腕の具合を訊く。



「一球だし、大丈夫だった」



「もう、無茶しないでよ!」



「どうしても、投げたかったんだよ」



マウンドを眩しそうに目を細めて見つめる由斗。
手を繋ぎ、共に見る。

マウンドに居る由斗、かっこよかった。