「優樹ありがとう」



「いえいえ」



「ごめんね」



「いいよ。…はい」



優樹はお茶を出した。



「泣いたから水分取らなきゃ」



「ありがとう」



優樹は優しく笑ってくれた。


やっぱり、今の私には優樹が必要なんだ。



「夏希ちゃん。何かあったの?」



「ううん、何もないよ」



「じゃあ、どうして泣いているの?」



ダメだ。
優樹には嘘はつけない。



「さっきね拓哉にいじわるされてさ。いつもなら我慢できるのに我慢できなくて…」



「そっか。俺がぶっ飛ばしておいてあげるよ!」



「うん。ありがとう」



そう言うと、二人で顔をあわせて笑った。