「私、知ってるよ」 「……」 「でも拓哉は逃がさない」 「……」 「私は、夏希に負けない。拓哉早く忘れないと、あの写真流すから」 「わかってる」 俺らがこんな会話しているのを知らない夏希たち。 夏希の幸せそうな笑顔。 やっぱり俺より優樹のほうがいい。 そうに決まってる。 あいつらが指輪を買い終わると、みんなで観覧車に乗った。 観覧車に乗り込んで俺は外を見ていた。