俺は亮(りょう)。最近中学3年になり、初めて恋をした。そして恋の意味を知った。

とはいえ、俺自身はルックスがいいわけではなく、運動もたいしてできない。だからといって器用というわけではなく、話をすればいつもすべるというつまらない男だ。

そういった男子には嫌でもイジメというものがついてくる。無論、幼稚園に入園してからのこの12年間、1年でもイジメられなかった年はなかった。

そんな俺が好きになった相手は自分が持っていないものをたくさんもっていた。

その子の名前は美姫(ミキ)といい、知的で明るく、その上勉強もできる。俺みたいなさえない男とは大きく離れていた・・・