ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……

入ってすぐに、見覚えのある絵が飾ってあった。


「ちょっと、これ有名! 例のジャケットになった絵でしょ!

って、これも原画!?

こんな大きな絵だったんだ! すごい!

これも知ってる、こないだバスの広告で見た絵だ」


(ちょっと、こんなに原画ばかりって、どれだけお金かかったんだろう――?

しかも有名な絵ばかり)


一人で興奮しながら、ふと振り返ると。


傷だらけの大きな大きな机に広げられた、描きかけの絵が目に入った。

大きな紙にのびのびと繰り広げられる、豊かな色彩。

その机の上や横の棚には、数え切れないほどの絵の具やインクや筆や色鉛筆がところ狭しと………


(………え?)


うそ。


うそでしょ。