『・・・へぇ、面白そう。

 私も前から嫌いだったし、いいよ』



「ありがとう」



『それにしても、どうにかしてって・・・

 怖いお嬢様・・・いや、姉貴かな?』



そう言って笑う梓を無視して

電話を切る



「・・・死ぬよりましでしょ」



私はそれだけ言って、

オレンジの香りのする部屋で

静かに眠った