☆美弥side



音楽室から出て、必死に走った



何度も、人にぶつかりながら

下を向いたまま走った



「美弥!どこ行くんだよ!!」



沖田に、腕を掴まれる



「・・・離して」



「どうしたんだよ。

 何を泣いてるんだよ?」



「・・・離して!」



もう、人と一緒にいたくない

人を信じたくない



もう、誰にも傷つけられたくない




「俺はお前の味方だ。

 何かあったなら、話してよ」



本当に、心配してると思う

だけど、私は首を横に振った



「ごめん・・・

 もう、傷つきたくない」



「・・・・・・え?」



一瞬、緩められた手を突き放し、

また走り出す