「・・・お前は悪くない」



何も、知らないけど

今のは明らかに、先生が悪い



「・・・私、人の感情が視えるの。

 色として、視える。

 ずっと、言わなくて、ごめん・・・。

 普通じゃないから、雅弥と付き合えない」



それだけ言うと、美弥は音楽室から出た



中学最後の文化祭。

それは美弥にとって、

悲しいモノの何物でもなかった



「俺は・・・どんなお前でもいいよ」



その言葉は、

誰にも届くことはなかった―。