☆美弥side



「待った?」



走ってきた雅弥が息を切らしながら聞く



「そんなに走ってこなくてもいいのに。

 全然待ってないよ?

 音楽の先生に呼ばれてたしね」



小さく微笑んで雅弥にタオルを貸す



「・・・さんきゅ。

 今日は俺に付き合ってほしいんだけど

 ・・・・・・いいか?」



「いいよ。ほら、行こう」



雅弥と並んで並木道を歩く



「今日はさ、

 なんか、小学校に行きたい気分」



「珍しいね。いいよ。

 でも、こんな時間だし誰も

 いないんじゃないの?」



「・・・まぁ、その方がいい」



・・・?

意味、ないんじゃ・・・



そう思いながらも

雅弥の後についていく