優しい男の先生



皐月先生



「・・・先生は疲れてるみたいですね。

 目の下のクマ、すごいことになってる」



「そうだね。

 この頃休みなくて・・・ちょっと、ね」



苦笑いする先生の横顔を見る



「・・・この頃、酷くなってるんですけど」



「酷い、とは・・・?」



「色、じゃないの。

 もう、感情自体が見えるんだ」



「感情自体・・・

 それは、確かに変わったね」



小さく微笑む先生



「・・・先生、治してよ

 もう、こんな力いらないから」



「・・・・・・僕が治せるかどうかは

 わからないんだ。

 だけど、絶対君は治るから。

 希望を捨てないでくれ」