ネコは魔界の王子様!?

「君達は……?」


男の人があたし達に尋ねる。


どうやら、あたし達がドアの前で騒いでいたので様子を見に来たらしい。


「ヴェル!お前、何するんだ……!」


レオが男の人に向かって言った。


「あれ?その声は……レオ?」


『ヴェル』と呼ばれた男の人は、久しぶり、とレオに手をふる。


知り合い……なのかな?


「オレはヴェル。みんなレオの友達?とりあえず、家にあがって。それから詳しく話すよ」


ヴェルは、ひとなつこい笑顔で招き入れた。



「おじゃましまーす」


ヴェルは、あたし達をリビングに通すと、お茶を持って来てくれた。


さっきまで、騒いでいたから、喉はカラカラ。


冷たいお茶を飲んで、さっぱりした。