ネコは魔界の王子様!?

いや、あたしが悪いんだけどさぁ、でもさぁ。


「二人とも笑いすぎ!」


二人とも、お腹を抱えて笑ってる。


失礼じゃない?


そこまでウケるか?


レオは笑ってる二人を無視して、説明を始めた。


「この家に表札がないのは、たぶん魔界が関係していると思う。魔界の匂いがする」


そんなのって、分かるもんなの?


「おい二人とも、いつまで笑ってる。行くぞ」


レオはドアへと向かって歩き出した。


ドアの前で立ち止まると、レオがこちらを振り返る。


「唯、インターホンを押せ」


「レオが押せばいいじゃん」


言い出したのは、レオだし。


あたしが言うと、レオがキレた。


「俺が今、ネコの姿だから、届かないんだ!!お前は俺をバカにしてるのか!?」