ネコは魔界の王子様!?

「この家は、この世界のものじゃない」


そのレオの言葉にレオンにレオンがうなずく。


緊張した空気が流れる。


「ねぇ、レオ」


「なんだ?」


「この家、標識ないよ?」


…………。


え?何、この空気。


レオは、ため息をつき、美加とレオンは笑いをこらえるかのように、口元をピクピクさせていた。


「お前、俺達の話を聞いていたか?」


レオが呆れる横で、レオンと美加が吹き出した。


「あははははっ。唯、それ表札ってやつじゃないの?」


レオンが笑いながら言う。


それだ、表札だ。


「標識が家にあったら、『右に曲がります』とかって、個人情報もれちゃうじゃん」


そうだね、泥棒入りまくりだね。


しかも、言い訳出来るね。


『標識に曲がれって書いてあったので入りました』みたいな。