ネコは魔界の王子様!?

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ガヤガヤとうるさい教室。


飛び交うあいさつの声。


美加があたしの肩を叩いた。


「おはよ」


「おはよ。どうしたの?何かご機嫌だね」


美加は、なぜかすごい笑顔で話す。


まるで、何かを楽しみにしているような、ワクワクしてるような、そんな感じ。


「べっつに~。何もないよ」


「本当に~?」


「ホントだよ」


―――ガラッ


「おい、チャイム鳴ったぞ~。席に着け~」


ドアが開いて、先生が大きな分厚いファイルを持って入って来る。


担任の真島想(ましまそう)先生だ。


どちらかと言えば、カッコよく爽やかな、二十代前半の若い先生だ。


いつも思うけど、その大きなファイル、何に使うんだろ?